人口300名の集落で暮らす年商500万円の専業主婦が書くブログ(仮)

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無肥料・無農薬・在来種で畑をやると決めた本当の理由

ー2018年、12月31日。

 

とある記事のおかげで、私の頭と心はスッキリしました。それは、GM(遺伝子組み替え)を肯定し、有機栽培を否定するスピーチでした。

 

記事はこちらですが、上下に分かれていて長いですので、私なりに要約します。

こちらが(上)

www.foocom.net

そして(下)

www.foocom.net

 

簡単にまとめると、自然的な考え方は科学的な革新の妨げになっていて、科学的な革新の妨げは、逆に貧困や食糧不足などをはじめとする世界中の諸問題を悪化させる、という内容。

遺伝子組み換えがあったからこそより効率よく作物を生産することができ、森林伐採を現在の面積に抑えられている。ということであったり、安価な作物を作ることができるので、貧困層の方々も購入でき、また、人口爆発に伴う需要も負けずに供給でき、食糧難に陥ることはなかった、などだ。

 

読んでいるときはとても嫌な気持ちになっていたけど、【なぜ嫌なのか】をとことん突き詰めていくと、なるほど、その視点から見るとGMや農薬、化学肥料も否定できない。と、思ってしまうほど、そのスピーチは正論だと認めざると得なかった。

 

地球人口70億人の「大量生産・大量消費」を前提に、「商業」としての農業を、世界の諸問題に対する「科学的な解決策」というアプローチで考えた時の視点

先ほどの記事は、あくまでも、地球全体規模で考えた時に、今の世の中にとってGMは良い解決策である、という視点で見ているのだと気づいた。GMは、今や多くの環境問題の解決の糸口になっており、GMを禁止したり、あるいは無知の状態で流行に乗って反対することは、その革新的技術の進歩を妨げるものであり、それによって多くの環境問題へのアプローチの道が閉ざされる、ということではないかと思う。環境問題を考える上で、自然を守るという名目でGMに反対することは科学的視点で見ると全くもってナンセンスだとこの人は言いたんだ、と理解し、私もその点では納得した。

 

だがしかし、この方と私との違いは、全く別のメガネをかけて「農」を見ている、という点だった。だから私は「農業」じゃなくて、「畑」や「食づくり」、「野草」といったキーワードに惹かれる。世界基準の視点ではなく、目の前の暮らし基準の視点だったからだ。

 

やっぱり自然に近い食づくりを選ぶ

その全てを踏まえた上で、私は絶対にGMも農薬も化学肥料も使いたくない。理由は、自然が織りなす奇跡と生命が大好きで、そういう暮らしがしたいから。

 

農業の典型的なサイクルは、消費者の要望に応えるために作物を規格通り育てようと、F1種で効率よく収穫できる種を使う。早く、大きく育てたいので、化学肥料を使用するけど、そうすると植物は根を伸ばさなくなり、簡単にいうと弱くなる。弱くなると虫が集まりやすくなり、農薬を使う。農薬を使うと虫たちがいなくなって、そしたら虫の死骸もフンもなくなって天然の土の栄養分が欠ける。だから、虫が寄ってこないような、GMの種を作る。…そこにはもう、私が大好きな自然の生命の循環はない。

 

そこから畑を生業にしようと思った理由

本当に短い一言でまとめると、今の暮らしの中で一番好きなのが、畑だから。

 

もう少し掘り下げていくと、今の暮らしが大好きで、この暮らしを続けるために、この暮らしの中でお金が稼げたら最高だな〜って、思うようになっていった。けど、やっぱり他で仕事をするからこそ成り立つ暮らしなのかもしれない、と少しだけ諦めていた。

 

そんな時、「決めないと始まらない!」と悟り、瞬時に、畑だ。そうだ、もう中途半端はやめて畑を生業にしよう!という決断に至った。私の暮らしの中の畑は、無肥料・無農薬・在来種だから、私が生業にする畑も「無肥料・無農薬・在来種」であって、それ以下でもそれ以上でもなかったのだということに、気づいた。

 

暮らしの中でお金を稼ぎたい。その暮らしの中に、大好きな畑がある。

 

私が無肥料・無農薬・在来種にこだわる本質的で根本的な理由は、食の安全性だとか環境問題だとか、そういうことじゃなくて暮らしの中にあるから、ただそれだけだったんだと、2018年、本当に最後の最後でいい締めくくりをしました。

(※もちろん食の安全性や環境問題に対する配慮は重要です)

 

なぜ自分が無肥料・無農薬・在来種にこだわるのか。その本質的な理由を知っているだけで、意気込みがポジティブに変わった気がする。

 

無肥料・無農薬の野菜を求めている多くの方々にこれから育てていく子たちを届けられるように、頑張りたいと思います。

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島大根の種。去年は失敗してしまったので、今年は再チャレンジ。